事例・蒙古タンメン中本「北極ブラック」から学ぶネーミングのコツ|意味不明なワードで興味を唆る
2/23に、セブン&アイ・ホールディングスと日清食品のコラボ商品「セブンプレミアム 蒙古タンメン中本 北極ブラック 黒い激辛味噌」が新発売されました。
参考:その辛さ、罰ゲームレベル!! 『セブンプレミアム 蒙古タンメン中本 北極ブラック 黒い激辛味噌』を通常版と比較|おためし新商品ナビ
蒙古タンメン中本と言えば、スープが激辛ラーメン。
その辛さの最高峰とも言われているのが「北極ラーメン」。
そして、この「北極ラーメン」に焦がしニンニク油(麻油)を加えたのが「北極ブラック」です。
なかなかインパクトのあるこの商品名。
ネーミングのポイントを押さえながら解説していきます。
(1)意味不明なワードで興味を唆る
「北極ブラック」の「ブラック」は意味がわかります。
真っ黒な焦がしニンニク油の色が由来です。
わからないのは「北極」。
調べてみたところ、
「辛さ=寒い地方」と先代のイメージからメニューの中でも群を抜く辛さ、北の頂点という意味で「北極ラーメン」と先代が命名した
という説が有力です。
普通、「辛さ」というと、暑い地方をイメージしませんか?
例えば、カレーのインドとかね。
先代はその真逆のイメージを持っていたわけです。
これは一般の人にはわかりませんよね。
だからこそ、「『北極』って、どういう意味?」と興味を唆られるわけです。
ネーミングにおいて、見る人の興味を唆る名前にする、というのは大事な要素の一つです。
因みに、「蒙古タンメン」の「蒙古」も「北極」と同様に、「寒い地方」というイメージから名付けられたそうです。
別に、モンゴルの郷土料理に辛いタンメンがあるわけではないんです(笑)
(2)パワーワードのトリプルコンボでインパクトを出す
それにしても、この商品名。
パワーワード(印象の強いワード)を惜しげもなく並べています。
蒙古タンメン中本「北極ブラック」ですからね。
「蒙古」に、「北極」に、「ブラック」。
パワーワードのトリプルコンボ。
バース、掛布、岡田のバックスクリーン三連発みたいな(笑)
かなり印象に残る商品名です。
但し、パワーワードを重ねれば良い名前になるというわけではありません。
乱発すると、煽り感、チープ感、胡散臭い感じが出ることもあるので要注意です。
(3)ミスマッチなワードの違和感をフックにする
蒙古タンメン中本「北極ブラック」。
よくよく観察すると、すごく違和感のある名前です。
「蒙古(モンゴル)」にタンメンはないのに「蒙古タンメン」。
「蒙古」なのに「北極」。
「北極」と言ったら真っ白な世界のはずなのに「ブラック」。
言葉同士がミスマッチなんです。
でも、人は素直に読めるもの、すぐに納得できるものって意外と印象に残らない。
すぐに忘れてしまう。
逆に、読んでいて違和感があるものは意外に心に引っかかったりする。
違和感がフックになって、覚えていてもらえるわけですね。
商品名を考えるときに、沢山の人に共感して貰おうと思いすぎないことです。
説明的・最大公約数的になり、当たり障りのない、つまらない名前になってしまうからです。
ネーミングの際には、その商品にはあまり使わない表現を持ってくることを意識してみてください。
例えば、「とんかつは飲み物。」とかね。

普通に考えると、おかしな名前なんですよ。
でも、一度、看板を見たら忘れない、とても印象的な名前です。
まとめ
蒙古タンメン中本の「北極ブラック」。
ラーメンも刺激的ですが、商品名もそれに負けない強烈な個性をもっています。
単にパワーワードを使うのではなく、読む人に違和感を与えることを意識してみてくださいね。
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