商標登録の区分・第41類に含まれる商品・役務を弁理士が解説!

商標登録の区分(商品・役務の区分)「第41類」には教育、訓練、娯楽、スポーツ及び文化活動に関するサービスが含まれます。
具体的には、技芸・スポーツ又は知識の教授;セミナーの企画・運営又は開催;インターネットを利用して行う映像の提供;などのサービスが含まれています。

初めての人にはわかりにくい商標登録の区分(商品・役務の区分)について、特許事務所の代表弁理士が解説します。

「商標登録の区分(商品・役務の区分)」は世の中の商品やサービスを45のグループ(類)に分けた分類です。

第1類から第34類までが「商品」に、第35類から第45類までが「役務(サービス)」に、割り当てられています。今回紹介する「第41類」は「一般役務」のグループに分類されています。

商品・役務の別グループ区分
商品化学第1類-第5類
機械第6類-第13類、第19類
雑貨繊維第14類-第18類、第20類-第28類、第34類
食品第29類-第33類
役務(サービス)産業役務第35類-第40類
一般役務第41類-第45類
商標登録の区分(商品・役務の区分)

商標登録を申請する際には、登録したい商標(商品のネーミングや会社のロゴマーク)をどんな商品・サービスで使うのかを指定する必要があります。

その商品やサービスは「区分」ごとに整理して記載しなければいけません。区分が誤っていると、特許庁手数料が余計にかかったり、商標登録の申請が拒絶されたりするので注意が必要です。

商標登録の区分(商品・役務の区分)の役割自体がまだよくわかっていない方、45区分の全体像からまず把握したいという方は、こちらの記事から読んでみてください。

目次

商標登録の区分 第41類「教育、訓練、娯楽、スポーツ及び文化活動」について

商標登録の区分「第40類」には、「教育、訓練、娯楽、スポーツ及び文化活動」に関するサービスが含まれます。

類似商品・役務審査基準によれば、

第41類には、主として、あらゆる形態の教育又は訓練のサービス、娯楽又はレクリエーションを基本的な目的とするサービス、並びに文化又は教育のための視覚的美術品の展示及び文献の供覧を含む。

類似商品・役務審査基準〔国際分類第12-2023版対応〕

とされています。

商標登録の区分 第41類に含まれるサービスの具体例

商標登録の区分 第41類には、例えば、

  • 技芸・スポーツ又は知識の教授(類似群コード:41A01)
  • セミナーの企画・運営又は開催(類似群コード:41A03)
  • インターネットを利用して行う映像の提供(類似群コード:41E02)

などのサービスが含まれます。

例えば、講師業;セミナー企画会社;ユーチューバー;の方は必見です。

技芸・スポーツ又は知識の教授(類似群コード:41A01)

受講者に対し、何かの知識や技術などを教えるサービスです。

例えば、講師業;専門家・コンサルタント;学校や予備校、学習塾;スポーツクラブやトレーニングジム;などが提供するサービスが該当します。

このサービス(類似群コード:41A01)を指定している商標登録の例

このサービス(類似群コード:41A01)について弁理士からひとこと

類似群コード「41A01」には更に詳細なサービスについても言及されています。

例えば、

  • 生け花の教授
  • 学習塾における教授
  • 空手の教授
  • 着物着付けの教授
  • 剣道の教授
  • 高等学校における教育
  • 語学の教授
  • 国家資格取得講座における教授
  • 茶道の教授
  • 自動車運転の教授
  • 柔道の教授
  • 小学校における教育
  • 水泳の教授
  • そろばんの教授
  • 大学における教授
  • 中学校における教育
  • テニスの教授
  • ピアノの教授
  • 美容の教授
  • 舞踏の教授
  • 簿記の教授
  • 洋裁の教授
  • 理容の教授
  • 和裁の教授

などのサービスも例示されています(あくまで例示です。これ以外のことを教えるサービスも指定することはできます)。

最近、商標登録をする際にこのサービスを希望する方が増えています。人気のサービスです。他人に何かを教えることを商売にしている方は検討してみてください。

セミナーの企画・運営又は開催(類似群コード:41A03)

他人のセミナーの企画・運営・開催をサポートしたり、代行したりするサービスです。

例えば、セミナー企画会社;などが提供するサービスが該当します。

このサービス(類似群コード:41A03)を指定している商標登録の例

このサービス(類似群コード:41A03)について弁理士からひとこと

このサービスと、「技芸・スポーツ又は知識の教授(類似群コード:41A01)」とは何が違うのか?

よく質問されます。

「技芸・スポーツ又は知識の教授」は自分が教えるサービス(自分が講師やコーチの場合)であるのに対し、このサービスは教える立場の人をサポートするサービスであるということです。

商標法の世界では、「役務(サービス)」は「他人のために行う労務又は便益であって、独立して商取引の目的たりうべきもの」と言われています。自分たちのセミナーを自前で企画することは、他人に対してお金を取って提供する「役務(サービス)」ではないということです。

ただ、実務上、「技芸・スポーツ又は知識の教授(類似群コード:41A01)」を指定した場合、このサービスも合わせて指定することが多いです。同じ第41類に属するサービスなので、特許庁手数料も変わりませんから。

インターネットを利用して行う映像の提供(類似群コード:41E02)

インターネット回線を利用して、動画・映像を配信するサービスです。

例えば、ネット配信サービスやコンテンツプラットフォーム;ユーチューバー;などが提供するサービスが該当します。

このサービスを指定している商標登録の例

このサービス(類似群コード:41E02)について弁理士からひとこと

YouTubeやTicTocなどの動画プラットフォームが普及し、また、テレビではなくインターネットでオンデマンド配信を楽しむことが一般的になってきたことで、注目されているサービスです。

ただ、注目されているが故に、商標トラブルも増えています。料理研究家・リュウジさんの「バズレシピ」も無関係の第三者に先取り出願をされたことがあり、問題になりました。

商標は良くも悪くも早い者勝ちの世界です。「バズレシピ」等のYouTubeのチャンネル名;「キズナアイ」等のVTuberが使うキャラクター名;などは商標ブローカーに狙われがち。人気になる前に商標を出願し、自分の権利を守るようにしてください。

第41類に含まれるサービスの一覧リスト

「第41類」に含まれるサービスを一覧リストにして示します。

以下の点に注意して、リストを眺めてみてください。

  • このリストに記載されたサービスをまず押える(特許庁の「類似商品・役務審査基準」で枠囲いされている、メインのサービス)
  • 「類似群コード」が同じだと、「類似するサービス」と判断される
  • 自分が商標登録を申請する商標が、先に出願・登録されている商標と似た商標で、かつ、「類似群コード」が同じサービスを指定している場合は審査で拒絶理由が来る可能性が高い

【第41類】教育、訓練、娯楽、スポーツ及び文化活動のサービス一覧

No.類似群コード商品・役務名
136G01当せん金付証票の発売
240D01録音又は録画済み記録媒体の複製
341A01技芸・スポーツ又は知識の教授
441A02献体に関する情報の提供
541A02献体の手配
641A03セミナーの企画・運営又は開催
741B01動物の調教
841C01植物の供覧
941C01動物の供覧
1041C02電子出版物の提供
1141C02図書及び記録の供覧
1241C02図書の貸与
1341C03美術品の展示
1441C04庭園の供覧
1541C04洞窟の供覧
1641D01書籍の制作
1741E01映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営
1841E02インターネットを利用して行う映像の提供
1941E02映画の上映・制作又は配給
2041E03インターネットを利用して行う音楽の提供
2141E03演芸の上演
2241E03演劇の演出又は上演
2341E03音楽の演奏
2441E04放送番組の制作
2541E05教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。)
2641E06放送番組の制作における演出
2741E07映像機器・音声機器等の機器であって放送番組の制作のために使用されるものの操作
2841F01スポーツの興行の企画・運営又は開催
2941F06興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。)
3041G01競馬の企画・運営又は開催
3141G02競輪の企画・運営又は開催
3241G03競艇の企画・運営又は開催
3341G04小型自動車競走の企画・運営又は開催
3441H01音響用又は映像用のスタジオの提供
3541J01運動施設の提供
3641K01娯楽施設の提供
3741K02映画・演芸・演劇・音楽又は教育研修のための施設の提供
3841L01興行場の座席の手配
3941M01映画機械器具の貸与
4041M01映写フィルムの貸与
4141M02楽器の貸与
4241M03運動用具の貸与
4341M04テレビジョン受信機の貸与
4441M04ラジオ受信機の貸与
4541M06レコード又は録音済み磁気テープの貸与
4641M06録画済み磁気テープの貸与
4741M07ネガフィルムの貸与
4841M07ポジフィルムの貸与
4941M08おもちゃの貸与
5041M08遊園地用機械器具の貸与
5141M08遊戯用器具の貸与
5241M09書画の貸与
5342E01写真の撮影
5442S01通訳
5542S01翻訳
5642X15カメラの貸与
5742X15光学機械器具の貸与

「第41類」のサービス一覧リスト|notion版を作成し、公開しています。以下のようなイメージです。

「第40類」のサービス一覧リスト|notion版

商品・役務を検討する際にお役立てください。

商標登録の区分「第41類」についてのまとめ

商標登録の区分「第41類」について解説しました。

「第41類」には教育、訓練、娯楽、スポーツ及び文化活動に関するサービスが含まれます。

具体的には、

  • 技芸・スポーツ又は知識の教授
  • セミナーの企画・運営又は開催
  • インターネットを利用して行う映像の提供

などのサービスが含まれています。

これらのサービスに関わる、講師業;セミナー企画会社;ユーチューバー;の方にはチェックして欲しい区分です。商標登録を検討する際はぜひ第41類のサービスをご検討ください。

参考資料

このページは特許庁の公開情報を基に作成しています。参考にした資料は以下のとおりです。

商品・役務の分類に関する情報|特許庁

※「商品及び役務の区分解説」の「国際分類第12-2023版対応」版はまだ公開されていません(2023.3.16現在)。

商標登録に興味が出てきた人へ

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